生みそ(元気なこうじくん)について
色の変化
大豆の中のアミノ酸が糖と反応して色が変わります。これを「メイラード反応」と言います。
大豆の品種・蒸し方・煮方によっても色の変化が異なります。
熟成して焦げ茶色になったおみそは、炒め物やみそ鍋、お肉に塗って焼くなど、お料理の調味料として使っていただくのがおすすめです。
また、おみそ汁に使うときは、熟成の浅いおみそと混ぜて使うと、深みのあるおみそ汁になります。
「焦げ茶色になったおみその使い方」動画はこちら↓
「熟成みそで作る豚肉焼きレシピ」動画はこちら↓
黒っぽくなって香りが悪くなったり、カビが生えている部分を取り除けば食べられます。
仕込んでから2年経つと風味や香りが大きく変化します。
カレーの隠し味や炒め物に使ったり、新しいおみそと混ぜておみそ汁にするなど、工夫することでおいしく食べられます。
仕込んでから時間が経つと味も香りも変わり、色が濃くなっていきます。
大豆と麹の割合が変われば色の変化、味の変化もそれぞれ変わってきます。
- 色・味の変化を止めるには、冷蔵庫か冷凍庫に保管してください。
- 冷蔵庫・冷凍庫に入れると、生きている菌が冬眠をするので発酵が止まります。
- 冷蔵庫・冷凍庫から出すと、菌が目覚めて発酵が進みます。
一般的なおみそはアルコール添加や加熱処理などで発酵を止めてありますが、カネダイのおみそは保存処理を行わない生みそですので発酵が進み色・味が変わっていきます。
おみその保管
もっと熟成の進んだおみその方がお好きな方は、まず常温に置いてお好みの熟成度合いまで発酵を進めてください。
週に一度は味見をし、お好みの熟成度合いになりましたら冷凍庫や冷蔵庫へ移してください。
※冷蔵庫に入れてもカチカチには凍りません。
冬、寒すぎると発酵が進みませんので、暖房の効いた部屋などに置いてください。
夏の最高気温が25度以上になる期間は、風通しの良い部屋(リビングや廊下)に置いてください。
特に夏は変化が早いので、お好みの食べ頃を逃さないようにご注意ください。
カネダイのおみそは、お手元に届いてからも発酵が進みます。
通年でおすすめの保管場所は冷凍庫、または冷蔵庫です。
(おみそは冷凍庫に入れてもカチカチには凍らないので、そのまま使えます)
冬場は、冷暗所でも構いませんが、お早めにお召し上がりください。
夏場は、冷蔵庫か冷凍庫で保管してください。
常温ですと発酵が進みすぎて風味が変わったり、袋が膨らんで汁漏れしたりする可能性があります。
良いおみそは、味もなめらかで照りや彩があり、みそ本来の香ばしい香りがします。
良くないおみそは、黒っぽくなり、香りが悪くなります。カビが生えていることもあります。
まずはよく観察してみてください。
密閉容器やチャック付きの袋などに小分けしていただけると、冷蔵庫や冷凍庫に入れやすくなります。
それでも入りきらなかった分は、なるべく涼しい場所に保管し、入りきらなかった分から先にご利用ください。
外しても、外さなくてもどちらでもOKです。
カネダイのおみそは輸送中も発酵が進みます。
発酵ガスによる袋の破裂を防ぐため、パッケージの袋に小さな穴が空いています。
その小さな穴からの輸送時のゴミ混入防止と、輸送箱への汁漏れ防止のためにパッケージの外側にさらに透明袋をかけています。
お手元に届いて冷蔵庫・冷凍庫へ入れる時でも、開封時でも、お好きなタイミングで外してください。
麹の種類(米・麦・合せ)
カネダイのおみその塩分は、合せみそが8.8%、米みそが9.1%、麦みそが9.9%となっています。
※(株)日本食品機能分析研究所調べ
この図はカネダイ社内で、カネダイのスタッフで全国の代表的なおみそとカネダイの米みそ・麦みそ・合せみそを食べ比べた感想をもとに作ったものです。
縦軸は甘味と塩味、横軸はコクがあるか、まろやかに感じるかであらわしています。
数値で言うと塩分麦みそ・米みそ・合せみその順で多いのですが、食べ比べてみて感じた塩味は、麦みそ・合せみそ・米みその順になりました。
米みそ
まろやかで麹の甘みを感じるおみそです。
鰹、昆布出汁との相性がいいです。
合せみそ
カネダイの米みそに比べると甘味は控えめで塩味を感じます。
いりこ、昆布出汁との相性が良いです。
しいたけ出汁を少し加えてもおいしいです。
麦みそ
コクがありながら、サッパリとした口当たりです。
いりこ出汁と特に相性が良いです。
ちなみに、カネダイのおみそは麹の割合が多く旨みが深いので、出汁なしでもおみそ汁がおいしく仕上がります。
カネダイのおみそは、おみそ汁はもちろん、色々な料理にご利用いただけます。
お好みではありますが、種類ごとに特におすすめのお料理をご紹介します。
米みそ
米こうじの自然な甘味が強く、口当たりのいいおみそ。
薄い黄金色ですので、酢みそや白和えなどの料理が美しく仕上がります。
合せみそ
米みその旨みと麦みそのコクのバランスがいいおみそ。
色は濃いめの茶色で、和え物、炒め物全般と相性がいいです。
麦みそ
主に九州で作られる、色の濃い田舎風のおみそ。
香りが強くてコク深く、麻婆豆腐の隠し味やナスのしぎやきのような炒め物によく合います。
カネダイ社内にて、全国のおみそとカネダイの米・合せ・麦の3種類のおみそを食べ比べてみた結果がこちらです。
九州の方には麦みそが馴染みがあると思います。
他の地域の方は、麦の存在感が強いと感じるかもしれません。
カネダイの麦みそのご購入はこちらから
関西の方には米みそがおすすめです。
粒感が気になる方は、すり鉢やフードプロセッサーですり潰してください。
全国的には米みその地域が多いので選ばれる方が多いです。
カネダイの米みそのご購入はこちらから
カネダイの米みそはこうじの配合が多く甘みが強いので、コクがあるおみそをお好みの方は合せみそをお試しください。
カネダイの合せみそのご購入はこちらから
迷われる方には、米みそ・合せみそ・麦みその3種類の小袋が入った「食べ比べセット」がおすすめです。
米みそが一番人気です。
カネダイの米みそのご購入はこちらから
この図はカネダイ社内で、カネダイのスタッフで全国の代表的なおみそとカネダイの米みそ・麦みそ・合せみそを食べ比べた感想をもとに作ったものです。
縦軸は甘味と塩味、横軸はコクがあるか、まろやかに感じるかで表しています。
カネダイのおみそは麹歩合が多く、関西の白みそほどではないですが、全国でも一般的な、信州みそなどの熟成タイプのおみそと比べると、甘味が強くまろやかです。
その中で、米みそが一番まろやかで麹の甘みを感じるおみそです。
カネダイの米みそのご購入はこちらから
カネダイの合せみそは、米こうじと麦こうじを合わせて仕込んだおみそです。
米みそに比べると甘味は控えめで塩味を感じます。麦のコクが加わりますが、まろやかな口当たりです。
米みそが甘いと感じられる方、熟成タイプのおみそでは塩味が強いと感じられる方にお勧めです。
カネダイの合せみそのご購入はこちらから
カネダイの麦みそはカネダイの米みそ、合わせみそに比べると塩味は強く感じますが、コクがありながら、サッパリとした口当たりです。
八丁みそのような酸味は少ないので、みそ汁にしたときに口当たりよく飲みやすいです。
また、江戸味噌に比べると甘みがあり、さっぱりとしています。
カネダイの麦みそのご購入はこちらから
3種類のおみその食べ比べができるセットもございます。まずは試食してお好みのみそを見つけてください!
「カネダイの生みそ食べ比べセット」はこちらから
塩
カネダイのおみそと、おみその学校の蒸煮スリ大豆には国内産の「並塩(粗塩)」を使っています。
塩は大きく分けると、岩塩・天日塩・せんごう塩に分けられます。
<岩塩>
地中深くから掘り出した塩で、少しだけ輸入されています。
<天日塩>
塩田で海水を蒸発させて作った塩で、ほとんどが輸入品です。
<せんごう塩>
釜で炊いて作った塩で、日本はせんごう塩がほとんどです。
カネダイで使っている並塩は、せんごう塩の一種で、塩化ナトリウム95%以上、苦汁分が0.7%含まれている、一般的な食用塩です。
おみその仕上がりにムラが出ないので、この塩を使っています。
みそ材料単品として販売している「五島灘いそ塩」は、長崎県の五島灘に面した海水を煮詰めたせんごう塩。
「天草の塩」は、熊本県南西部の天草灘の海水を煮詰めたせんごう塩です。
個人でのみそ作りで大豆を煮るところから始める時にはもちろん、漬物や通常のお料理にもおすすめです。
おみそ汁1杯の塩分量は、約1.0g〜1.3gです。
※お湯150mlにカネダイの合せみそ20gを溶かした場合、約1%(1.76g)。
※具や出汁を入れたり、お好みによっておみその量を調整すると、塩分量は変わります。
成人の1日あたりの塩分摂取量の目標値は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。
※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
カリウム、食物繊維は体内に塩分が吸収されるのを防ぎ、排出を促す作用があります。
これらを多く含む食材を具に取り入れるのがおすすめです。
●カリウムを多く含む食材
わかめ、にんじん、ほうれん草、小松菜、ニラ、里芋、じゃが芋、納豆など
●食物繊維を多く含む食材
豆腐、ゴボウ、蓮根、青菜、サツマイモ、こんにゃく、ワカメ、シイタケ、しめじ、高野豆腐、切干大根
カネダイのおみそは、一般的なおみそよりも塩分が少なめです。
塩分は、合せみそ8.8%、米みそ9.1%、麦みそ9.9%。
※(株)日本食品機能分析研究所調べ。一般的な米みその塩分は12.4%(七訂日本食品標準成分表より)
こうじの配合を多くすることで、発酵食品として保存に必要不可欠な塩の量をギリギリまで減らしています。
一般的に「減塩みそ」として売られているおみその中には、
- 保存料添加
- アルコール添加
- 高温加熱処理
などの防腐処理をしているものが多いです。
カネダイのおみその原材料は、大豆・新鮮なこうじ・塩だけ。
高温加熱処理をせず、保存料も加えておりません。
発酵を止めず袋詰めしますので、スーパー等には卸さず、袋詰めから出荷まで3日以内の出来立てのおみそを、お客様のもとへ直送しております。
簡単みそ作りセット(おみその学校)について
基本の作り方
仕込み容器として、チャック付きの袋などを使う方法もありますが、下記の理由からカネダイではおすすめしていません。
・仕込んだ後、上に置くカビ防止の塩がおみそに染み込み、塩辛くなってしまう。
・おみそと袋の間に隙間ができやすく、カビが生えやすい。
・発酵するときに出るガスで袋が膨張し、破れることがある。
出来上がり5kgで一般的なご家庭にある24cmサイズのボウル2個分です。
ボウルが2個ある方は、スリ大豆・こうじ・さまし湯をざっくりと半分ずつに分けて混ぜてください。
きちんと計る必要はありません。途中で半量ずつ入れ替えて混ぜるとより均一に混ぜることが出来ます。
他に、大きなたらい、カレー鍋のような大きな鍋などをご利用ください。
ボウル・たらい・鍋などもない場合は、厚手の食品用ポリ袋を2枚重ねしたもので混ぜていただいても大丈夫です。
食品用ポリ袋は、ホームセンターなどで漬物用などとして売られています。※ゴミ袋などは使わないでください。
容量
・出来上がり10kgの場合:容量10ℓの容器
・出来上がり5kgの場合:容量4〜5ℓの容器
・出来上がり2.3kgの場合:容量2〜3ℓの容器
形状
ぬか床のような浅広のものよりは、梅干用などの縦長のもの(手が余裕で入るサイズ)がおすすめです。
素材
タッパーやプラスチック、みそ甕(かめ)、ガラス、ホーローなどです。他のものを漬けた後は、発酵がうまくいかない可能性があります。
●プラスチック
軽くて扱いやすく、比較的安価。長年使うと見えない傷が入っていることがあり、そこからカビがつくことがあります。
●みそ甕(かめ)
夏に高温の影響を受けにくく、安定して仕上がります。秋冬仕込みに使うと発酵に時間がかかります。呼吸するので水分が抜けやすいです。
●ガラス
薄いと酸素透過率が高く変色しやすいので、ジャムや梅干し用など厚めの耐久性のあるものを使ってください。透明だと色の変化が見やすく観察しやすいです。耐熱ガラス容器を煮沸消毒するときは、いきなり熱湯に入れると割れますので、必ず水から沸騰させてください。
●ホーロー
耐久性がありますが、少しでも傷が入っていると、おみその塩分で一気にサビますので、仕込み前に十分点検してください。
小分けして仕込んでもいいですが、なるべく1kg以上まとめて仕込むことをおすすめします。
●小さい容器で仕込むメリット
ご家族やお友達と一緒に作ってシェアしたり、保管スペースがあまり取れない時などに便利です。熟成後、冷蔵庫・冷凍庫に入れる時に詰め替える手間もありません。
●大きい容器で仕込むメリット
まとめて仕込むと表面積が少なく、おみそ自身の重みで重石の代わりとなり、おみそが空気に触れてカビがついたり、色が濃くなりにくくなります。気温の影響も少なくすみます。
保管
直射日光の当たらない風通しのいい場所に保管してください。
こうじ菌が活発なうちに仕込んだ方が、発酵が上手に進みます。お手元に届きましたら、下記期間内に仕込んでください。
4月~9月:7日以内
10月~3月:14日以内
すぐに仕込めないときは、こうじとスリ大豆を冷蔵庫で保管し、下記期間内に仕込んでください。
4月~9月:14日以内
10月~3月:30日以内
●春・夏仕込み:4〜9月(2~3ヵ月で熟成・食べ頃です)
熟成までは風通しのよい部屋(リビングや廊下)で保存し、熟成後は冷蔵庫または冷凍庫へ。
※特に夏場は発酵が早く進むので、こまめに観察してください。
●秋・冬仕込み:10〜3月(3~4ヵ月で熟成・食べ頃です)
熟成までは暖房の部屋で保存し、熟成後は冷暗所へ。冷蔵・冷凍庫だとなお良いです。
手作りみその場合は、カビを完全に防ぐ事はできません。
おみその表面に付くカビは、仕込んだ直後の1ヶ月の気候に左右されます。
仕込んで1ヶ月は、1~2回フタを取ってみその表面を観察してください。
カビがついていたら薄く削り取り、食品用アルコールをふってください。
そして、容器の内側をふき上げてください。
※削り取った後はおみその品質、味には影響ありません。
おみそが成熟してくると、カビは付きません。
また、仕込み前の容器の消毒、仕込み後のアルコールでの拭き取り、表面へのラップ・アルコールに浸した無蛍光サラシ・塩を載せるといった手順を守っていただくと、カビが付きにくくなります。
詳しくは、おみその学校に同封のリーフレットをご覧ください。
キッチンやリビングの棚(腰くらいの高さ)にみそを置き、1〜2週間様子を見てください。発酵がぐっと進みますよ!
仕込み後
いつも通りの季節や環境で仕込んだのに、カビが多く発生する原因の一つに、容器表面の傷があります。
もし長年ご愛用の仕込み容器をお使いの場合は、容器の内側をご確認ください。
プラ容器の場合、長年使い続けると内側に細かい傷が入り、カビや変色の原因になることがあります。
ホーローの場合は、目に見えないほど小さくても傷が入っていると、おみそを仕込むとサビが発生します。
仕込み前に、容器の内側を触ってご確認ください。
※仕込み時期や保管場所を変えたなど環境の変化がある、特別湿気が多い梅雨に仕込んだなど別の原因の可能性もあります。
いつも通り仕込んだのに、半年以上経ってもこうじの粒が硬く残る、塩辛いままでまろやかにならない等、食べ頃まで育たないことが稀に起こります。
これは、うまく発酵できていない状態です。
完成した手作りみそか、カネダイの生みそ(元気なこうじくん)を少し混ぜてください。
発酵を促してくれますので、様子を見てください。
オレイン酸 生みそについて
オレイン酸
脂質の中のオレイン酸の割合が通常より多い大豆です。
カネダイの「オレイン酸生みそ」には、佐賀大学で開発された佐賀県産の高オレイン酸大豆「佐大HO1号」を使っています。
おみそにした場合、カネダイ従来の米みその約3倍のオレイン酸が含まれています。
おみそに添加物を加えているのではなく、おみその材料の大豆を「高オレイン酸大豆」に置き換えています。
材料は高オレイン酸大豆・米こうじ・塩だけ。
製法は、カネダイ従来のおみそと同じです。
脂の成分の一つで、動物性脂肪やオリーブ油などの植物油に多く含まれる「一価不飽和脂肪酸」です。
オレイン酸には、血中のLDLコレステロール※を下げる効果があります。
※LDLコレステロール…肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割を担っており、増えすぎると動脈硬化を起こして心筋梗塞や脳梗塞を発症させる、悪玉コレステロール。
※出典 厚生労働省 e-ヘルスネット「不飽和脂肪酸」「LDLコレステロール」
オレイン酸は熱に強いため、加熱してもそのまま残ります。
カネダイの米みそに近い味で、
・ふくよかな香り ・まろやかな口当たり ・濃厚な味わい
3つを兼ね備えています。
カネダイの米・麦・合せみそとの違いをお試しいただけるセットもご準備しています。
「オレイン酸生みそお試しセット」はこちら
カネダイのオレイン酸生みそで使っている高オレイン酸大豆「佐大HO1号」(佐賀県産)は遺伝子組換え大豆ではありません。交配を繰り返してオレイン酸が多い大豆ができました。