カネダイを代々受け継いでいる井上家。
その食卓は、おみそ、麹に支えられてきました。
カネダイのおみそは麹の旨みが深いので、出汁をとらなくてもおいしいおみそ汁ができます。
旬の食材を使ってきちんと鍋で作るおみそ汁はもちろん、忙しい時は乾燥野菜やわかめなど、お湯で戻すだけの具材とおみそを直接お椀に入れ、お湯で溶くだけでも十分です。

また、おみそや塩麹などの発酵調味料は、発酵の力で素材の味を引き出したり、体にいいだけでなく、時短の味方です。
肉や魚などを時間のある時にまとめて漬けておけば、忙しい夕方には焼くだけでおいしいおかずの完成です。
山の中にあるという土地柄、ご近所から旬の野菜をたくさんいただくことも多いのですが、すぐに食べきれない野菜は、おみそや塩麹で漬物にしてしまいます。
「漬ける」といっても難しいことはありません。
塗ったり、袋に入れて揉み込んで、冷蔵庫に入れるだけ。
あとは麹がおいしく調理してくれます。

食材は、「季節の物をおいしく食べる」が基本です。

鰆はおみそと甘酒を1:1で混ぜたものを塗り、一晩漬けたものを焼くだけ。

新じゃがいもを「おかずみそ」カレー味で炒めたものは、子供も喜ぶ一品です。

「キクイモ」はご存知の方は少ないかもしれません。
秋〜冬にたくさん採れる生姜のような見た目の根菜で、糖尿病予防にいいとか。
いただいたものを洗って、熟成が進んだおみその中に漬けておくと、春先には食べ頃になります。

夏はおみそ汁を飲まない方も多いかもしれませんが、冷たいおみそ汁がおすすめ。
普段のおみそ汁では出汁を取りませんが、冷たいおみそ汁の時は出汁を濃いめに取ります。
トマトは湯むきをするのがポイントです。

梅とろろは、サッパリしたものが食べたい時の味方。
カリカリ梅を入れて、もみのりをかけて。
手巻き寿司の一品にもなります。

豚肉はおみそを塗っておき、翌日以降に焼きます。
BBQの時にもおすすめです。

夏場、きゅうりは本当にたくさんいただくので、冷蔵庫の常備菜になります。
塩もみ、みそ漬、醤油漬…
おつまみにもピッタリな「カリカリ漬け」は、醤油・みりん・生姜を混ぜた液に漬けておくだけ。
味変で酢・砂糖・ニンニクを入れたり、食べる時にごま油を入れることも。

炊き込みご飯は土鍋で。
米、焼いた鮭、小口切りした長ネギ、醤油・酒・塩を少々入れて炊きます。

おみそ汁に入れるきのこや長ネギは、時間のある時はグリルや直火で焼いてから入れると、香りが立ってなお美味しいです。

小松菜は、さっと茹でるかせいろで蒸して、塩麹:酒=1:1に和えるだけ。
その時にある青菜で、何でも応用できます。

今はスーパーに一年中いろんな野菜が売られていますが、夏野菜は体を冷やすし消化に悪いので冬には一切食べません。
まず体が欲さないというか、スッと入りません。
なので根菜が中心です。
ご近所からもたくさんいただきます。
根菜のおみそ汁、煮物、鍋・・・

豚汁の回数も多いです。
それだけでおかずになるので助かります。
珍しいかもしれませんが、井上家の豚汁には必ずもやしが入ります。

井上家の白和えの味付けは、おみそがメインで砂糖を入れません。
この甘くない白和えは、6代目の邦康の大好物でした。

PAGE TOP