170年分の”想い”が詰まった
一杯のおみそ汁を
日本中の食卓に届けたい

日本人の活力の源は「発酵食品」です。
人は、発酵食品を食べると、体にたくさんの微生物を取り込んで、元気になっていきます。
数ある発酵食品の中でも、日本人にとってもっとも大事なものが「おみそ」。
そして、その「おみそ」を発酵させるために、鍵となるもの・・・

それが、「麹(こうじ)」です。

麹とは、「麹菌」を米や麦などに種付けし繁殖させたもので、おみそや、醤油、日本酒といった日本古来の発酵食品の醸成(じょうせい)に欠かせないものです。

カネダイは、創業から170年間、ずっと、麹と向き合い続けてきました。

「麹は生き物なんだ」と思い、麹が元気になるように、活き活きと過ごしやすいように環境を作り、育て、“想い” を込め、愛し続けてきました。
そうして、長きにわたって多くの人たちの “想い” が、すべて入ったおみそ。
そして最後に、調理する方の ”想い” も詰まって完成です。

そんな、”想い” のこもったおみそ汁が毎日たくさんの食卓に並びますように・・・。

おみそ汁を食べたみなさまの心と体が豊かになりますように・・・。

「170年かけて醸成した ”想い” の詰まったおみそを届ける」

私たちは、そんな気持ちで、日々、麹を、おみそを造り続けています。

美しい自然の中で麹と共に生きた170年

カネダイの初代・井上勝次は18歳の時、江戸後期1841年、水野忠邦による天保の改革の時代に日田鶴河内(つるかわち)村から宝珠山(ほうしゅやま/現・福岡県東峰村)に移り住み、その後、麹造りをはじめました。
車のない当時、街に出るのにもひと苦労だった山と川に挟まれた狭い土地。
この土地を選んだのには理由があります。

釈迦岳(しゃかだけ)・英彦山(ひこさん)の澄み切った川の水

美しい自然に囲まれる中、大きな寒暖差で、甘み、旨みが凝縮された豊かなお米を育てる棚田

この地に訪れた人は、みな、「ここは空気が全然違いますね」と言います。

全ては、麹が、気持ちよく、活き活きと過ごせるように。
最も理想的な環境を、追及し続けてきました。
ここは今でも、カネダイの麹を育てるのに欠かせない土地です。

勝次は、この地で活き活きと育った麹の発酵の力で「日本酒」を造りはじめました。
素朴で考えが深い人柄で、晩年まで怠けることなく一心に働いていたといいます。

「酒を造っているのは人じゃない。麹なんだ」

「麹を生き物のように、もてなすがごとく育てる意識をもちなさい」

勝次は、よくこんなことを言っていたそうです。

麹に愛情を込めて向き合い、育てること。
そこに挑戦し続けること。
カネダイは代々、彼の意志を受け継いでいます。

麹が気持ちよく働ける設備を整え、さらに、麹が今、どんな気持ちなのか、いつも思いを巡らせます。
その時の様子を見ながら、気温、湿度、風通しといった環境を整えるのです。

麹は生き物で、私たちの “想い” に、きっと応えてくれる。

「麹が幸せになったら、それはお客様にも届く」

そう信じているからこそ、私たちはどこまでも、麹を大切にして、“想い” を込めて育てていく。
これが、私たちカネダイの「原点」です。

人も麹も活き活きと

170年という時代の流れの中で、カネダイからお客様の元へお届けする製品は、日本酒から醤油、おみそへと変わってきました。
ただ、いずれの製品にも「麹」を使ってきました。

「麹に愛情を込めて向き合い、育てる」

この姿勢は、ずっと変わりません。
そして、この土地は「麹のための場所」として、今も変わらずに続いています。

5代目の䏅(さとし)は、こんな言葉を残しています。

「麹に向き合うがごとく、1つ1つの事に対して、丁寧に100%の力で向き合って仕事をしなさい」

私たちが、麹を大切にして、”想い” を込め続けたように・・・。
それと同じ気持ちで、一つ一つの仕事を“想い” を込めて行う。
設備のメンテナンス、製造、商品の取り扱い、詰め方、持ち方、梱包・・・。
自分たちが、愛して、大事にしてきた麹が、最後、お客様に届くまで、見届ける。
そのために、一人ひとりのお客様に心を込めて、接する。

䏅は、多くを語らない人でした。
ただ、自分自身が、その生き様をまわりに見せ、背中で語ってきたのです。
私たちは、彼の “想い” も受け継ぎ、愛する麹がお客様の元に届くまでしっかりと見届けることを大切にしています。

6代目の邦康は、

「みんなの想いを循環させて、会社の空気を醸成(じょうせい)させていく」

ということに取り組みました。

麹は、良い環境(場)にいると、醸成され、旨みが増していきます。
それと同じく、人も、良い環境(場)にいるからこそ醸成されていくのだと彼は言いました。

例えば、何か新しい企画を考える際、一人で考えて進めるのではなく、社内スタッフ全員で考える場を作ります。
みんなが意見を出しやすい環境を作り、空気を醸成していき、仕上げに、自分の想いを乗せて、新商品の開発や問題解決をしていきました。

麹が働きやすい環境を作るのと同じように、スタッフにも働きやすい環境を作って、みんなが過ごしやすい環境を作る。
みんなが自然と交流することで空間のエネルギーがどんどん上がっていく。
その全員の想いが、製品に宿るように・・・そんな取り組みを、やっていました。

社内の醸成されたあたたかい空気。
ケンカしたり、いがみ合ったりする悪い空気。どちらも麹に影響を与えます。
味に影響を与えます。
だから、例え問題が起きても、みんなで「いい空気」に醸成させていくこと。
会社を「あたたかみ」のある雰囲気に育てること。
人と人とのつながりを大事にすること。

いつしか、会社では、

「こうするともっとよくなるのでは?」
「こんな材料を使ったらおいしいかも!」
「箱や袋を開けた時、お客様がワクワクしてもらえるように・・・」
「お客様のこんな要望にお答えするにはどうしたらいい?」

毎日、そんな声が飛び交い、和気あいあいとした、活気あふれる会社に醸成してきました。
そうやって170年間、初代からの “想い” をつないでいます。

作り手も最後まで麹を愛し続ける
そんな愛情の込もったおいしい食卓

170年かけて醸成されてきた“想い”の詰まった麹を使って造ったおみそ。
それが一杯のおみそ汁として、食卓に並ぶ。
ここまでが大事なのです。

8代目の桂子は、

「簡単でもいい。手の込んだ料理じゃなくていい。
おにぎり、ふかしたお芋、出汁(だし)を取らないおみそ汁。
それだけで、愛情は十分伝わる。」

そんな ”想い” で、おみそ汁のアイデアやおみそ・麹の使い方、毎日の料理を簡単にするヒントを発信してきました。

代々、井上家の食卓にはおみそや醤油、麹の発酵食品を使った料理が並びます。

〜食卓に一杯のおいしいおみそ汁〜
どこまでも進化する
おみそを目指して!

醸成された空気を感じながら育った現当主の宗久は、170年受け継がれてきたカネダイの麹への”想い”や仕事、仲間への向き合い方といった教えをしっかりと守り、代々の ”想い” を新しい世代へ伝え続けています。

初代から続く「麹に愛情を込めて向き合い、育てていく」という ”想い” 。
この ”想い” が、バトンリレーのように受け継がれ、私たちも、お客様や仲間、新商品開発に、麹に向き合うように、てまひま惜しまず向き合っています。

そして毎日同じことの繰り返しではなく、工夫し続け、仲間と心を一つにして、おいしいおみそを造り、お客様の元へお届けしています。

長いバトンリレーをしてみんなの良い “想い” が詰まったおみそ汁が、日本中のたくさんの食卓に届くように・・・。

おみそや麹を使った食文化を通して、日本中の人たちが健康で元気になるように・・・

さらに、世界中にも広がるように・・・。

そうした “想い” で、今日も、おみそを造っています。

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